Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜

☆金村青矢☆


放課後


ハァァ−−


溜め息をつく私がいる


「萌音?溜め息なんかついてどした?」

「杏ちゃん…」


溜め息の理由それは…


−−ガラッ


「中尾さんいる??」


この人、生徒会長の金村青矢だ




「萌音、生徒会長呼んでるよ」


「うん…」


あの保健室以降
青矢先輩は放課後毎日私を呼びにくる


私が先輩の所に歩いていくと


「沢田さん、ありがとう」


って青矢先輩がクールに笑う


実行委員の仕事で呼びに来るから杏ちゃんは疑いもしない


しかも


表の顔はいい人キャラだから


「おい、何迷惑そうな顔してんだよ」


こんな裏の顔があるなんて誰も想像してないんだろな……


「青矢先輩…何で毎日私を呼びにくるんですか…」


「あっ?決まってんだろ。仕事だからだよ」


仕事ですか


それは私じゃなくてもいいんじゃ…


生徒会室につきドアを閉めると


「おい。」


「えっ??」


呼ばれたから視線を上げる


気付くと眼鏡を外した青矢先輩が


片手を生徒会室のドアに当てて私の顔のすぐ傍で


「なに?もしかしてお前に逢いたくて呼んでるとか期待した?」


って自信満々に口にした



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