Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜


唇に手が触れた瞬間


あれ??


何かが口の中に入った


甘い香り


目をそっと開くと


青矢先輩の顔が真近にある


「頑張ったご褒美。」


そぉ言って今度は手に何かを渡した


手の平の中を覗くと


ミルキーの飴が置いてある


そうだこの味ミルキーだ


私の口の中に広がる味の正体は

甘い、甘いキャンディだった


「美味し…」


ボソッと呟くと


青矢先輩は小さく笑って


ポケットの中からまたミルキー 出して
今度は自分の口に入れた


「それ、いつもポケットの中にあるんですか?」


「あっ??学校じゃタバコ吸えねぇからな。」


でもミルキーって…


いかにも子供が好きそうな飴を青矢先輩が持ってることが可笑しくて


思わず笑ってしまった


「フフッ…」


「何お前笑ってんだよ。」


いつものクールな感じに聞く先輩だけど


私は正直怖くなかった


「あんまり笑うと犯すぞ!」


「嘘ですよね、だって青矢先輩本当は優しいもん。」


そぉ言って顔を見ると


先輩の顔が少し赤く見えた



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