Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜
でもすぐにいつものクールな顔に戻って
「なぁ。キスされると思っただろ??」
って私の唇に触れた
その瞬間私の身体は熱を帯びた
「図星だな。」
って小さく笑う
「そんな訳!!」
「まぁ、前の男に未練があるうちは辞めといてやるよ。」
唇を触れてた手は今度は私の耳を優しく撫でる
「でも、お前の口から必ず
大羽より俺がいいって言わせてやるから覚悟しとけよ。」
あっ…
私おかしい
昴君が大好きな筈なのに
今目の前にいる青矢先輩の手を払う事が出来ないでいる
先輩は耳から手を離し
「資料あと少しだから俺も手伝う」
って言って半分だけ手に取ってまた机に戻った
「早くやれ。」
促されて私はまた資料をまとめ始めたけど
青矢先輩の言葉と行動に
心の中は嵐が吹いてるみたいに
乱れていた
私は昴君が好き
それは本当なのに
青矢先輩の不器用な優しさが
気になり始めていた……