Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜
「はっ??」
呼ばれたほうに振り返ると
愛瑠ちゃんが立ってた
「愛瑠ちゃん…」
あの事件以来同じクラスでも口を聞くことはなかった
「萌音、今話し出来る?」
少し怖い顔で尋ねる愛瑠ちゃんの事を断るなんて出来なくて
小さく『うん。』て頷いた
私が答えると背中を向けて何も言わず歩き出した
愛瑠ちゃんの後ろを鞄を持ったまま追いかける
何だろう…
少し怖いよ…
でも昴君とは別れたんだし
愛瑠ちゃんが私に怒る理由はもぉ無いよね
不安になりながらも黙って歩い行くと
屋上に着いた
誰も居ない屋上に二人きり
愛瑠ちゃんは話し掛ける事もなくただ黙ってる
フェンスに手をかけて背中を向けている彼女に
私は声を掛けた
「あの…愛…」
−バシッ!!
えっ…何??
左頬に鈍い痛みが走った
私は愛瑠ちゃんに平手で殴られいた
「愛瑠ちゃん…」
何がなんだか分からず
ただ叩かれてジンジンする左頬を手で押さえた