Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜

「萌音!!こっち!!」




大羽君が隣においでと手招きしてる


「うん、、、」


机を大羽君の机の隣にくっつけた




「プログラムってさ。やっぱイラストとか必要だよなぁぁ??」


配られた資料に目を通しながら、二人で考える


「うん、そうだね。」


「萌音は絵は得意??」


「絵は…駄目です。」


「ハハッ…お菓子作るのは上手いのにか?」



笑いながら顔をグィッと近付けて覗きこむ




ち、、近いよぉ//



「だって、、お菓子と絵は別でしょ?」



「ふーん、、でもほら、マジあの、、この間のケーキ…?」



「シフォンケーキ??」


ケーキの名前が出てこない彼に答えを教えたら、手をポンと叩いた


「そぉ、それ!!本当に旨かったぁ♪
萌音は将来ケーキ職人になりたいの?」


『旨かった』の一言に嬉しくなる


「パテシェの事?、、うーん、まだ分からないかな?
ケーキだけじゃなくて料理全般好きだから…」


料理は昔から好きだった…


うちは両親が共働きだったから

弟のご飯を作るのは私の仕事だったし



でも喜ぶ顔を見るのが幸せだったんだよね…



だからかな…



あの時大羽君が『旨い!!』って言ってくれたのも
凄い嬉しかったんだよね



「ふーん…なんかいいな…家庭的でさッ。」



「えっ……」



「女の子って感じでさ。うちの姉貴達にも見習って欲しいな!!」


「お姉ちゃん居るんだ?」


「あぁ、、てかっ姉貴の話しはいいの!!それより毎日作ってんの?」



何だか話しをはぐらかしているみたいだったけど


聞いちゃいけないのかなって思って


それ以上聞くことはしなかった


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