Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜
「はっ??手はここに決まってんだろ。」
グィッと手を引っ張ると
自分の腰に私の手を回させた
急に密着したせいか心拍数が一気に上がるのが分かる
「何ドキドキしてんだよ。俺が好きなの??」
「違っ!!」
否定しようとしたと同時にバイクが発進した
わっ!!
凄い……
乗るのは初めてだけど
風を切りながら走るバイクは
想像してるより怖くはなかった
「先輩!!どこ行くんですか!!」
大きな声で聞くと
「着いてからのお楽しみ♪♪」
って楽しそうに呟いた
どんどん加速していくバイクに
私は先輩の背中に強くしがみついた
先輩の身体からはいつもと同じ甘い香りがする
香水なのか石鹸なのかは分からないけど
私はその香りに酔いしれてしまいそうだった
30分程走ると
駐車場にバイクが止まった
「よし、着いたぞ。」
そぉ言って後ろを振り返りバイクのヘルメットを外す
私も先輩から離れバイクから降りると
着いた場所は遊園地だった