Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜

「わぁ…遊園地だ…」


遊園地なんて何年ぶりだろう


「お子様のお前には調度いいだろ??」


そぉ言いながら涼しい瞳を細めて笑う


先輩はバイクから降りると鍵を掛けて


あらかじめ買ってあったチケットを2枚ポケットから取り出し


「それじゃ…行くか…」


って口にして私と手を重ねた


−ドキン…


改めて手を握られるとやけに胸がドキドキしてしまう


私は胸の高鳴りを押さえながら先輩に促されるようにして

遊園地に入っていった



中は日曜日のせいか

親子連れやカップルで混んでいて


「はぐれんなよ、チビ。」


って言いながら更に強く手を握って


歩き出した



「初めに何に乗りますか?」


「決まってんだろ、初めはジェットコースター。」


えぇ!!

初めから!!


「何だその顔は?」


「先輩って好きな物から食べるタイプなんですね…」


「はっ!!何だそれ!!」


だって子供みたいなんだもん


思わず微笑んでしまう


昴君なら絶対最初はコーヒーカップとかなのに


男の人によって全然違うんだな



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