Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜
「いいから行くぞ!!」
私が笑ったからか先輩は少しだけ頬を赤くして
ジェットコースターへと早足で歩き出す
ジェットコースター乗り場は混んでたけど
20分位の待ち時間で乗る事が出来た
それからも私達は
魔法のじゅうたんや射的、ゴーカートと次々に回った
青矢先輩は女の子の扱いに慣れているのか
ランチも私好みの場所に連れてってくれる
大人で余裕がある青矢先輩
女の子ならデート出来たら誰でも嬉しいよね
私だって嬉しい…
嬉しくて楽しい筈なのに
心から喜べない自分がいた
「よし、次はお化け屋敷な。」
そんな私の心を知ってか知らずか
青矢先輩は次から次へと提案してきてくれる
「はい。」
私は気持ちを知られたくなくて笑顔で微笑んだ
そんな私の顔を見て
青矢先輩が優しく手を取りゆっくりと歩いてくれる
その優しさが私の胸を少しだけ苦しくさせた