Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜
☆勝負の行方☆
呆然としながら田中君を残して来た2階の教室に帰る
「田中君、ごめんなさい」
俯きながら謝る私の前に
「中尾さん、待ってたよ」
青矢先輩が腕を組んで待ってた
「青っ…」
心臓が飛び出すんじゃないかっていうくらい驚いてしまった
「ちょっと手伝って貰いたい事があるから一年の藤木さんと得点係り交代して。」
そぉ言葉にすると藤木さんと田中君に得点係りを任せて
私を連れ出した
ツカツカと誰も居ない廊下を青矢先輩の後を着いていく
何だかその背中からは不機嫌なオーラが出てるみたいに見えたけど
恐る恐る小さな声で話し掛けた
「あ…の…仕事って?」
「仕事?あんなもん嘘に決まってんだろ」
「嘘!!」
先輩は立ち止まり後ろを向いて舌を出した
「これからリレーだからちゃんと下で見てろよ。」
あっ…だから…
さっきの保健室の昴君を思い出してしまう
昴君が怪我したこと青矢先輩に話すべきかな
話したら止めてくれる?
でも…
心の中で葛藤を繰り返してたら
下駄箱まで着いてた