Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜
☆決断☆
昴君が負けた
ゴール直前青矢先輩を捕らえて
並んだのに
勝ったのは青矢先輩
昴君じゃない……
信じられない気持ちと
現実の狭間で私の心は乱れてた
せっかく自分の気持ちが分かったのに
昴君が勝ったらって決めてたのに
悲しくて
哀しくて
私はその場にしゃがみ込み涙を流した
そんな私の体を力強く立たせて
−バシッ!!
両手で頬を叩いたのは
杏ちゃんだった
「杏…」
「しっかりしなよ!!萌音!!逃げないって誓ったんでしょ。
今のリレーで萌音が勝って欲しいって願ったのは誰??」
私が心から願ったのは
「昴君…だよ…」
小さい声だけどハッキリと口にした
「だよね。なら大羽君が負けたら生徒会長に行くの?
違うよね!!好きな人と付き合えなければ意味ないじゃない!!
今度は萌音が頑張る番でしょ。じゃなくちゃ今度こそ大羽君と終わりになるよ!!」
杏ちゃん…
今の言葉で私は目が覚めた