Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜

「本当に!?」


驚きながら私が聞くと

「俺さ本当は甘い物って苦手でさ…でも萌音のケーキは甘ったるくなくて、俺の口にすげぇ合うんだよな。」

そぉ答えて苺タルトの残りを口に入れた


「うん!やっぱ旨いわ!!」


そして残りの3つも食べ始めた


私は大羽君が食べている姿を見ながら

嬉しくて、嬉しくて…


少しだけ涙が出そうになった…

今まで家族や杏ちゃん

料理部の友達に褒めて貰う事は沢山あった


それももちろん嬉しかったんだけど


それとは違う何か…

胸がドキドキして張り裂けそうな感覚と

この人の笑顔がもっと見たい


自然にそんな思いが胸をかすめた


「あっ!!やべぇ!!」


急に何かを思い出したように大羽君が叫び出す


「どうしたの!?」


私が尋ねると

「萌音が食ってないじゃん!!」


「えっ!私??」


そぉ言ったと同時に目の前にケーキが差し出された

それは大羽君が食べた最後のモンブランの半分だった


これって間接……

キス!!!


「だっだっ大丈夫!!私は平気だから!!」


顔の前で手を振り慌てて断ったけど

「何言ってんだよ!大会の為に作ったんだから萌音も食わなくちゃ駄目だろ!!」


そぉ言ってケーキを顔の目の前まで持って来た

「ほら、早く。」


うぅっ……



私は観念して口を開けた


−−パクッ

一口食べて顔をあげると


「なっ!!うまいだろ??」


大羽君がキラキラの笑顔で笑ってた

そして残りを自分の口に入れて


指に付いたクリームペロっと舐めた


綺麗な指…

大きくて長くてすごく綺麗…


私はその仕種から目を反らす事が出来ずにいた

「萌音…」



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