Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜
「てか、ここに居るの珍しくない??」
「えっ………。」
「ほら、新校舎出来てからみんなそっち通るじゃん。」
八重歯を見せながら笑う笑顔が凄く爽やかで
私の頬は少し赤く色付いた
「私、この景色が好きでわざとこっちを通るんです…。」
俯き加減で答えるとすぐに返事が返ってくる
「マジで!じゃあ俺と一緒だね!」
「えっ!!」
驚いて顔を上げると彼はニコニコと笑いながら
「なんかさ。落ち着くんだよなこの景色…」
中庭を見渡しながら、大きく息を吸い込んで見せた