Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜
☆練習試合☆
放課後授業が終わった私達は
体育館にバスケ部の試合を見に行った
「ほらっ!!萌音ここから見よ♪」
「うん。」
杏ちゃんに手を引かれ
体育館の中のベランダに昇り柵に手を掛けた
辺りを見渡すと沢山の女の子達がいる…
うわぁ…凄い人…
バスケ部って人気あるんだなぁ…
「半分以上が大羽君を好きな子達だよ。」
「えっ…」
杏ちゃんが耳元で囁いた言葉に驚いてしまった
だってここに少なくとも30人近くの女の子が居るんだよ
半分以上って20人近くが昴君を好きだって事………??
呆然としてると杏ちゃんがまた耳元で言った
「大羽君って言ったら、顔はイケメンでバスケ部のエース、おまけに気さくで話し掛け安いからモテるんだよね♪」
「そ…なんだ…」
よく耳をすませると周りの女の子から
『昴、早く〜!!』
とか
『大羽君カッコイイ♪』
って声が聞こえてくる
本当に人気なんだな…
その光景を見て私の心の中は複雑な気持ちになった
「落ち込んでる??」
私が黙っているので杏ちゃんが顔を覗き込みながら聞いてきた
「ううん…そんな事…」
私は曖昧に笑って見せた
その時…
『『キャー!!!』』
女の子達の声が体育館全体に鳴り響いた