Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜
「な…何だよ!笑うなよ!!」
口を尖らせながら、そっぽを向いて拗ねちゃった
「ご…ごめんなさい。でも何だか可愛くて…」
男の人に可愛いなんて失礼だよね
だけど、堪え切れなくてクスクスと笑ってしまう
「おい、、、、」
「えっ??」
大羽君の右手が急に伸びて来て私の頭をクシャクシャと撫でた
「あ、あ、、あのッ!!」
「男に可愛いとか言うなぁ!!」
頭を撫でながら、無邪気な笑顔で笑う
男の子に頭を撫でられるなんて初めてで
体中の体温がポカポカと熱を帯びて、頬が赤くなる
「あっあの!!」
顔が赤いのがバレるのが嫌で
視線を反らして、鞄から包みを出した
「えっ??何??」
「私、料理部で、、今日の部活でシフォンケーキ焼いたの!!」
「シフォンケーキ??」
「うん、、口に合うか分からないけど良かったら食べて??」