Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜


その後私達は

金魚すくいやヨーヨー釣りなんかを楽しんだりしながら
ゆっくり人の波に流されながら歩いた


昴君の手にはワタアメにヨーヨー、金魚と沢山の物が吊り下がってた

「クスッ、昴君凄い荷物だね。」

私がニコニコしながら尋ねると

「だってお祭りなんか久しぶりでさぁ」

と八重歯を見せながら可愛くて笑った

−ドキっ……


いつ見てもこの笑顔は大好きだな

そんな事を考えながら黙っていると急に昴君が


「あっ!!!」

って言って小走りになった


「昴君!!!」

私が呼ぶと後ろを振り返って


「萌音、落書きせんべい!!」

って言いながら屋台に入った


追い付くと


「小さい頃大好きでさ!萌音もやろうぜ」

って2枚分のお金を払った


二人並んで大判の海老せんべいに落書きする

私が何を書くか悩んでると先に書き終わった昴君が『全部の色』でって言って色を付けて貰ってた


それを手に取って

「萌音。見て」

て言いながら肩を叩いた

私が視線を上に上げると


えっ……


何……


『モモネLOVE』とハートマークが書かれてた


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