Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜
私達が人込みの中で名波君を探していると
少し離れた場所に杏ちゃんの姿が見えた
「杏ちゃっ!!ングッ」
私が呼ぼうとした瞬間いきなり昴君に口を塞がれた
なっなっ!何で??
驚いている私の耳元で『見て。』って言って二人の手元を指した
杏ちゃんと名波君の手元って?
二人の手に視線を移すと
あ…
手を繋いでた
「なんかイイ感じじゃね??」
本当だ
杏ちゃんの顔を見ると幸せそうに笑ってる
なんだか私達まで幸せな気分になるような気がした
その時
名波君がふいに後ろを振り返った
それから昴君を見て何かを合図した
何だろう??
不思議に思いながら昴君を見ると
小さな声で
「こっち…」
と言いながら手を引っ張った
へっ……
「昴…君??」
私が呼んでも『いいから』って笑いながらどんどん歩いてく
杏ちゃんと名波君置いてきてもいいのかなぁ…
しばらく歩くと誰もいない河原に着いた