Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜



何でそんな事言うの…

私がショックで泣きそうになっていると


「だって俺萌音が呼ぶ『昴君』が凄げぇ好きだから…」

っていつもの優しい笑顔を向けながら話した

「なんかさ…今まで大羽君とか昴とか呼ぶ奴は居たけど『昴君』は居なくて、萌音に初めて呼ばれた時から『昴君』って響きが凄い好きなっちゃってさ…」

「昴君…」

そんな風に思ってくれてたなんて意外で…
心の中が暖かくなっていく

「あぁ!!でも昴って呼び捨てが嫌なんだから、これじゃあ解決じゃないよな!!」

困った顔で考え込む昴君がなんだか可愛くて
さっきまで悩んでいた自分が馬鹿みたいに思えた


だって昴君はこんなにも私を好きでいてくれる

それだけで心が強くなるような気がした


「あの…私、他の人が呼び捨てでも、もぉ気にしないから…だから大丈夫。大切な友達だもんね…」

心からそぉ思ったから素直に口にした


昴君はニッコリ笑いながら『サンキュっ…』って呟いた

それから

「じゃあ…約束するか。」

って真っ直ぐ前を見て言葉にした


「えっ?何を??」

不思議に思って尋ねると

「これからは昴君って呼ぶのは萌音だけ…だから萌音って呼ぶのも俺だけな…」

そぉ言って小指を私の前に差し出した



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