Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜
「えっプール!!行きたいけど…」
確かに今年水着買ったけど一回も着てないし
でも昴君に水着姿見られるのは…
しかも私、
「泳げないの……」
って思い切って昴君に伝えると
『別に平気だろ、俺一緒だし♪』
って言いながら受話器の向こうでケラケラ笑ってた
『じゃあ!10時に駅前でな!』
って言って電話を切った
今8時…
私は急いで支度して家を出た
今日の服装は夏らしく
カラフルなボーダーのリゾートワンピにレモンイエローの半袖のパーカを羽織った
髪は頭のてっぺんでオダンゴをして前髪を半分だけハートのピンで留めた
サンダルが少し走りにくかったけど私は息を切らしながら駅前に着いた
キョロキョロしていると後ろから肩を叩かれて
振り向くと昴君が立ってた
「時間ピッタリ!!」
って言いながら笑顔を向ける
赤いタンクトップにジーンズ生地のワッペン付きハーフパンツがよく似合ってる
いつ見てもカッコイイなぁ…
そんな事を考えながら少しの間見とれてると
「萌音?行くよ?」
って顔を覗き込んできた
「あっ!うん!!」
我に帰って返事をした私の手を握り
ゆっくりとプールまで歩き出した