Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜


室内プールの中は凄く広くて

わざわざ砂まで床に引いてあり

景色は南国みたいだった


先に出てきてるって思っていた昴君は
まだ更衣室の中なのか見当たらなかった

あれ??

まだ来てないのかな??

当たりを見渡すけどやっぱり居なくて少し不安になっていると


トントンって肩を叩かれた

昴君!!って思って笑顔で振り向いたら


見知らぬ男の子が一人立ってた


「ねぇ一人??」

軽い感じで話し掛けてくる同い年くらいの男の子は

見た目がかなり軽い感じのチャラ男でニヤニヤしながら聞いてきた


「あの…違います…」

何だか怖くて小さい声で断ってその場を去ろうとしたら

私の前に素早く回ってきて

「さっきから見てて可愛いって思ってたんだよね♪」

って言いながら道を塞がれてしまった


何…この人…

いつも杏ちゃんが側に居てくれたからナンパされても
しつこくされた事なんて一度もなくて

私はどうやって逃げればいいか解らず混乱してしまった

「向こうで話そうよ。」

って言いながら私の肩に触れようと手を伸ばしてきた


やっ!!!

昴君!!!


怖くてギュッと目を閉じた




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