%やっぱり俺様が好き!(作品紹介&つぶやき)%
あまりの痛みにふらついて、途中の壁に寄りかかろうとすると。
「だめです!ここで立ち止まらないで!あと少しだから力を入れて!!」
だめです、って。
だめです、って、一体。
それは、熱が出そうな患者に向かって、熱を出すな!と怒鳴っているようなもんではないですか?
今冷静に考えれば、それなりに文句が出てくるが、
この時の私は痛みでそんな事を思う余裕がない。
この看護師さんに見捨てられたら終わりだ。
そんな事を考えて必死にしがみついていた。
「ほら、つきましたよ!」
分娩室は、非常に狭かった。
多分、この病院自体、駅前という好立地条件のせいで総面積は狭いのだろう。
何もかも無理やり詰め込んでいるという印象を受けた。
・・あぁ、やっと楽になれる。
そう思った瞬間、私の希望を打ち砕くような看護師さんの地獄の一言が待っていた。
「よし、じゃあここに上ってください!」
私の目の前にあるのは、分娩台。というか、ベッドの高さを倍にしただけのベッド。
ステップ階段が3段ついていて、周りにたくさんの器具が置いてあり、
コードや装置などを踏まないようにまたいでいかないと、ベッドにはたどり着けない。
・・はい?