【CORORS①】虹色の扉

 昼間の海は色鮮やかな空色

 心を元気にしてくれる


 日が沈み今は濃い藍色

 時折光る波シブキを月明かりが照らし出している

 なんとも神秘的


 見上げる空は満天の星

 今にも手が届きそうな星の数々


 暗くても空と海の境界線を

 ハッキリ見分ける事が出来る


 「すごいね」

 「あぁ。」


 相変わらずムッツリしたリキ

 隣に腰を下ろし、地平線の彼方向こうに顔をむけたまま。


 ……………………

 ……………………

 ……………………


 言葉を掛け合うわけではない

 けれど

 心地良い


   - ザザン ザザザン


 波の音だけが木魂する。

 
 この神秘的な空間にひたっているところ。


 このまま時間……止まらないかな?


 「寝るぞ!!」

 「ちょっと、いきなり雰囲気壊さないでよ!」

 「はぁ!? 明日から朝早いんだ。身体休めろ!」

 「うっ……」


 彼の言葉に現実に引き戻された。


 リキってムードの欠片もないのね?

 やっぱり子供ね。




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