【CORORS①】虹色の扉

   チチチチ……

   ピピ ピピピピ……

 
 今日も決まって鳥のさえずりで目が覚めた。

 今朝は、千暁さん・リキと3人で朝食をとった。

 この島に来てまだ日が浅いのに、ずっと昔からこうして暮らしていたような錯覚に陥る。



 「さぁ、こんなムクレ坊主放っておいて行きましょう♪」

 「ムクレ坊主って何だよ1?」

 「あら? 違ったかしら? その顔鏡で見て御覧なさい♪」

 「フンッ」

 リキは、千暁さんの言葉にソッポを向いたまま。


 「千暁さん……」

 「心配しないで、いつもの事だから」


 いつもって……

 兄姉のいない私には解らないけど、どうやら千暁さんはリキをからかうのを生甲斐にしているみたい(苦笑)


 千暁さんと一緒に昨日歩いた小道を歩み進める。


 「ところで、今日からのコーチってどんな人なんですか?」

 そろそろ教えてくれてもいいのに?


 「それは、お楽しみ♪」


 昨日からこればっかり




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