ラヒュタ
次第に親方は、妙な高揚感を覚えていた。いや、高揚感だけではない、背徳感、そして己が性的興奮を覚えている事に気づいてしまった。焼け火箸が折られたので、今は鉄パイプで応戦している。ゾンビになろうが華奢な女、倒すのは造作も無いことだった。次々と肉体を破壊する感覚。飛び散る血飛沫、砕ける骨、千切れる肉、美しい顔は殲滅の瞬間に淡く歪む。親方は、やがて楽しくてしょうがなくなってしまった。
「親方、何か聞こえる!」
「親方、何か聞こえる!」