ピエロの恋遊び
一変した日常生活
翌朝。
憂鬱な気分で朝食を食べていると、朝はめったに鳴ることのないチャイムが鳴った。
ピンポーン。
いつもなら気にしないのに、今日は何故か嫌な予感がして肩が震えた。
「ま、待ってお母さん」
思わず玄関に向かおうとした母を引き止める。
お母さんは眉を顰めて振り返った。
「何なのよ」
「え、…えー、居留守使おうよ。こんな朝早くに非常識じゃん」
「は?何言ってんの。宅急便とかかもしれないでしょ」
「いやいやいやだからさあ…」
……いや~な予感がするんだよねえ。
顔を渋らせるあたしにため息を1つ。母は華麗にあたしをスルーして玄関へ向かった。
そしてしばらくすると聞こえてくる、「まあ龍斗くん!?」という明るい声。
…嫌な予感、的中……。