白雪姫と毒リンゴ
その場の張り詰めた空気を和ませる…
いや、掻き乱した、言葉だった。
「え、あ、はあ…。」
そりゃ、上級生の言葉に逆らえるはずもなく、その子は返事をした。
「それで、あなたと亮が私に負けたら。もう保健室に来ないでね?」
「え。はい…。」
少し顔を強ばらせながらも答える。
もしかして、これかなぁ。
私が毒リンゴを突っ込むだか、なんだかの…
あれ、普通のリンゴだっけ?
どっちでもいいや。
とにかく、私は保健室に恋愛事を持ち込んで欲しくないだけ。