白雪姫と毒リンゴ
「た、多分って何。」
眉を寄せた。
「良いから行くよ。」
手を引っ張られた。
「分かる?」
私は心配になって、もう一度聞く。
亮は無言で歩いた。
私もその後を、涙が出るのを我慢して歩く。
「…秋矢!」
突然、亮は叫んだ。
その視線の向こうには、秋矢のシルエットがあった。
「お前ら…どこ行ってたんだよ…。」
安心なのか呆れてるのかため息をつかれた。
「お前らじゃない、雪姫がだ。」
亮が言い直す。