白雪姫と毒リンゴ
危機らしい
只今、私は危機らしい。
「おい、あっち行ってこい。」
遠くで男子の声がする。
私は頭をぐっと亮に押さえられていた。
「やべぇ。」
呟く声。
「やべぇ、じゃない。どうして僕らが巻き込まれるんだ。」
近くで秋矢が苛立ちを隠せない声をだす。
「たまたま一緒に帰ってたから?」
こういう時にふざける亮。
「二人ともっ静かに。」
私は言う。
そう、私達は今体育館倉庫に隠れている。
理由は紛れもなく馬鹿(亮)だ。