白雪姫と毒リンゴ

亮は、はぁ?と問う顔になって、秋矢は笑いを噛み殺していた。

「お前…正気か?」

亮は私に近寄って、額に触れる。

「やっぱり熱あるんじゃねーのか?」

「ないよ。…てゆーか、全然気づかなかった。」

私は固まる。

亮が…そういう人を好きだったなんて。

だから、女の子とちゃんと付き合わないんだ。

全てに合点がいく。

「おい雪姫!変な空想、組み立ててんじゃねぇ!俺が好きな奴は…。」

辺りがシーン…となる。

私も秋矢も聞き入っていたから。

「好きな人は?」

何かを知ってるような口振りで、秋矢は亮を問う。






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