白雪姫と毒リンゴ

「大富豪。」

私は最後のトランプを出す。

「また雪姫の1人勝ちか。」

秋矢は冷静に言う。

「昔っから雪姫はトランプゲームは異常に強いよな。」

伸びをする亮。

2人は私の幼なじみ。

「まぁ、これだから。学園伝説の白雪姫になるわけだ。」

私は亮の言葉に耳を傾けながら、トランプを集める。

「白雪姫って、やっぱりお前の事だったのか。」

秋矢は言う。

「何、白雪姫って。」

私は聞いた。

「高等部の保健室には白雪姫が寝ていて」

「行くと魔女に毒リンゴを食べさせられた腹いせに、人の口に毒リンゴを突っ込んでくる…。」

秋矢と亮が順に話す。

「何ソレ!?」

「お前の事だろ。」

呆れた顔をする秋矢。

「私、毒リンゴ持ってないし!」






< 4 / 100 >

この作品をシェア

pagetop