白雪姫と毒リンゴ
「大富豪。」
私は最後のトランプを出す。
「また雪姫の1人勝ちか。」
秋矢は冷静に言う。
「昔っから雪姫はトランプゲームは異常に強いよな。」
伸びをする亮。
2人は私の幼なじみ。
「まぁ、これだから。学園伝説の白雪姫になるわけだ。」
私は亮の言葉に耳を傾けながら、トランプを集める。
「白雪姫って、やっぱりお前の事だったのか。」
秋矢は言う。
「何、白雪姫って。」
私は聞いた。
「高等部の保健室には白雪姫が寝ていて」
「行くと魔女に毒リンゴを食べさせられた腹いせに、人の口に毒リンゴを突っ込んでくる…。」
秋矢と亮が順に話す。
「何ソレ!?」
「お前の事だろ。」
呆れた顔をする秋矢。
「私、毒リンゴ持ってないし!」