白雪姫と毒リンゴ
本当に対照的だなって思う。
金色に近い茶色い髪と耳元に光る蒼のピアス。
染めたこともない黒い髪と紅のピアス。
「何かあっか?」
じっと見てたから、亮が眉を寄せた。
「なんでもない。」
私はサラダのトマトをフォークにさした。
「本当に3人は対照的ね。」
ドキッとした。
隣の秋矢のお母さんが言ったんだ。
「良いわね。3人ともモテるでしょう?」
沈黙が流れた。
亮は女たらし。
秋矢は優等生。
私は毒リンゴを持つ白雪姫。
「照れないのっ!」
秋矢のお母さんは、私の背中をバシッと叩いた。
私は、むせた。