白雪姫と毒リンゴ

廊下に出るまで、背中にびっしりと視線が張り付いているみたいだった。

保健室に行った。

窓が開けられていて、桜の花びらがベッドに舞っていた。

「…綺麗。」

思わず溜め息が出て、私はベッドにダイブした。

暖かいシーツに、早くも眠気が襲ってきた。



桜の中を飛んでいた。

ピンクの花びらの中を飛びながら、誰かと話していた。

あれ、なんか酔いそー…。



「…きひ、雪姫。」

肩を揺すられ、気持ち悪くなった所で私は起きた。





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