白雪姫と毒リンゴ
「彼女のとこへ行ってらっしゃい。」
「行ってきます。」
私達は、秋矢を保健室から送り出した。
これから森川さんと放課後デートらしい。
二人きりになって、少しの沈黙が流れる。
亮が私の頬に触れて…怖いくらいに手際良く唇を重ねた。
「!?」
目を見開くと、亮は悪戯な笑顔を見せる。
「こっちは勝ち。」
「な…っ!まださっきのトランプの事根持ってるの?」
「さぁね?」
絶対、根に持ってるよこの人。
「…私の方が亮を思ってるよ。」