白雪姫と毒リンゴ


「彼女のとこへ行ってらっしゃい。」

「行ってきます。」

私達は、秋矢を保健室から送り出した。

これから森川さんと放課後デートらしい。

二人きりになって、少しの沈黙が流れる。

亮が私の頬に触れて…怖いくらいに手際良く唇を重ねた。

「!?」

目を見開くと、亮は悪戯な笑顔を見せる。

「こっちは勝ち。」

「な…っ!まださっきのトランプの事根持ってるの?」

「さぁね?」

絶対、根に持ってるよこの人。

「…私の方が亮を思ってるよ。」




< 95 / 100 >

この作品をシェア

pagetop