Wink☆


「小雪」

「あ、お待たせ」

靴箱で待っている高峰に、

笑顔で手を振る。

「待たせてごめんね」

「いいよ。どっか寄る?」

「んー・・・・」

アタシは少し考え、ある場所へ

足取りを向けた。



「人、いないね」

「まぁ昼だし?」

アタシ達が向かったのは、

あの日アタシ達がまた

やり直した、公園。

「アタシね、高峰の目に

惚れたんだ」

「・・・なんだそれ」

「高峰の真っ直ぐで強い目」

その目、アタシを引き込んだ。

一目で恋に堕ちたの。






「ねえ・・・奏多。

大好きだよ」


アタシは初めて彼の名前を呼ぶ。

なんだか、気恥ずかしい。

彼は、フっと笑う。



「小雪、目つぶって」





――瞳の先に見えた恋。



アタシ達の恋は


これからも続いていく。
< 102 / 103 >

この作品をシェア

pagetop