Wink☆
「小雪」
「あ、お待たせ」
靴箱で待っている高峰に、
笑顔で手を振る。
「待たせてごめんね」
「いいよ。どっか寄る?」
「んー・・・・」
アタシは少し考え、ある場所へ
足取りを向けた。
「人、いないね」
「まぁ昼だし?」
アタシ達が向かったのは、
あの日アタシ達がまた
やり直した、公園。
「アタシね、高峰の目に
惚れたんだ」
「・・・なんだそれ」
「高峰の真っ直ぐで強い目」
その目、アタシを引き込んだ。
一目で恋に堕ちたの。
「ねえ・・・奏多。
大好きだよ」
アタシは初めて彼の名前を呼ぶ。
なんだか、気恥ずかしい。
彼は、フっと笑う。
「小雪、目つぶって」
――瞳の先に見えた恋。
アタシ達の恋は
これからも続いていく。