Wink☆
「これ・・・・」

「お前、昨日これ落としてったんだよ。

なんか大事なもんなんだろ?」

男の手に握られているのは、まぎれもなく

アタシの・・・・



「アタシの・・・指輪・・・」

「ほれ」

アタシの手のひらに指輪が

乗っかった。

「・・・・・・・・ありがと・・・・」

やばい。泣きそう。

「小雪・・・あんた、まだその指輪持ってたの?」

雪奈が驚いたように指輪をまじまじと見つめる。

「なに?男から?」

「・・・・!!う、うるさい!アンタに

関係ないでしょ」

アタシは、とっさに指輪をポケットに

隠した。





「おい、奏多。早くしろよ」

「おお、悪ぃ。直人」

直人・・・?

その名前に雪奈が反応する。

「直人様?!」

「ちょっ・・・雪奈・・・」

「なに?」

直人が雪奈の声に反応し、振り向いた。

「あ、あの・・・・・・・・えっと」

雪奈は何も言葉が出ず、うつむいている。






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