Wink☆
「小雪!」
振り返らなくてもわかる。
この声。
―――高峰・・・奏多。
「お前、なんで昨日メール
送ってこなかったんだよ?」
「え?だって、ヒマだったら
メールしてって・・・」
「昨日忙しかったわけ?」
「え・・・」
忙しかったって言ったら、
丸っきりウソになる。
だって、昨日はコイツにメールを送ろうと
していたんだから。
でもヒマだったって言ったら、
うまい言い訳を思いつかない。
「ま、いいや。今日は送れよ」
「なんで?」
「なんでって・・・」
「別に送る必要ないじゃん。てか、そんなに
メールしたいんなら、アンタから送ってくれば
いいじゃん」
また・・素直になれない。
なんでこう・・意地張っちゃうんだろ。
もう・・・泣きたい。
「だって俺、お前のアド知らないし」
「あ・・・・そういえば・・・」
「だったら、教えてよ。送るから」
高峰奏多がケータイを差し出す。