Wink☆
「おかえりぃ~♪」

「た、ただいま」

教室に入り、自分の席に着き

一気に脱力する。

指で髪の毛をくるくるしながら、

雪奈がアタシの机のほうを向いた。

「で、付き合うことになったんでしょ?

もちろんそーだよね」

「あ・・・」

「え?なに?」

雪奈の表情が固まる。


「告ってそのまま逃げてきた・・・」

「・・・・・バカあ!何してんだよっ!」

「もう恥ずかしくて・・・つい」

もういてもたってもいられなかった。

そのままあの場にいたら、

アタシ絶対恥ずかし死してたってぐらい。

「雪奈は?直人さんと話したの?」

「もっちろん♪直人君ちょ-優しいのっ!

もー雪奈メロメロ♡」

雪奈が顔をほころばせる。

「ってかいつの間に『直人君』になったの?!」

「え、さっき♪」

顔を赤く染めて、頬に手を当てる雪奈。

アタシの知らない間に、そんなに話せるように

なっていたとは・・・。








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