Wink☆
「今日、直人君と帰る約束したんだぁ♪」

「ふ-ん。でも今日雨じゃん」

アタシは外を指差した。

外は雨が本降りになっている。

「あのねぇ、好きな人と帰るのに雨なんて

関係ないからっ!ってかその方が相合傘

できるもん」

「ふーん」

相合傘かぁ・・・。

アタシはよくわかんないけど、ロマンチストな

雪奈が考えそうなことだ。




それにしても・・・

高峰、来ない――

別に来ることを期待しているわけじゃないけど、

ちょっとぐらい気になってほしかった。


「井上さん」

名前を呼ばれて、振り向き、

アタシはびっくりした。

「直人君?!」

雪奈も驚き、声を上げる。

「井上さん、ちょっといい?」

「え?・・・なに?」

アタシは雪奈の様子が気になって、そっと

後ろを向いた。

雪奈は、口を尖らせてふてくされている。

「井上さん。話、あるんだけど」

直人さんは、アタシの返事を急かしてくる。

あーもう。どうすれば・・・




「雪奈・・・ごめん。すぐ帰ってくるから」
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