Wink☆
「てか、ここ俺んちだし」

「・・・・・・・・は?」

――ここ俺んちだし。

って・・・

なに変な冗談言ってんだか。


「あははは、冗談やめてよ。

いいから、もう帰ろ」

アタシは一方的に高峰の手を引き、

店を出た。



「ねえ」

「―――――」

「ねえってば!高峰!」

さっきからずっと無言の高峰。

「怒ってんの?」

「別に」

「怒ってんじゃん!」

高峰は無言のまま、こっちを見ようとしない。






「もう!そんなにアタシの顔が見たくないんなら、

いいよ。もう帰る」

アタシは高峰に背を向けて、歩き出す。

ムカつく。

ムカつく。

勝手に怒って。

勝手に無視して。

あんな奴、やっぱり嫌い。

あんな奴・・・


―――大っきらい







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