Wink☆
アタシは、今まで雪奈に

頼りすぎていたのかもしれない。



「おい、待てよ!」

春花の甲高い声が響く。

アタシは振り返らず、走り出した。

けれど、集団に勝てるはずもなく、

あっけなく捕まってしまった。

「うちらバカにすんなよ」

そう言って頭からぶっかけられたのは、

ぞうきんを洗った臭い水。

「うっわ、臭い~」

「アンタちゃんと風呂入ってんの~?」

キャハハと笑う声。

アタシは思わず耳をふさいだ。

――もうやだ。

なんでアタシがこんな目に合わなきゃ

いけないの。



「まだ足りない感じ?もっと洗って

あげよっかぁ~」

春花が楽しそうに笑う。

アタシがぎゅっと目をつぶった瞬間・・・

その行為は誰かによって遮られた。





「何してんの」
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