Wink☆
「でも、友達だらいいだろ?」

「あ、うん。それなら全然」

「じゃあ、メアド教えてよ。もちろん

友達として」

「・・・うん」

友達なら・・いいよね。

そう思って、アタシはメアドを教えた。






「お前さ」

帰り際、不機嫌な高峰が口を開いた。

「なに?」

「・・・・今日淳平に、メアド教えてただろ」

高峰はアタシの目を見ずに、そう言う。

「あーだって友達だし」

「でも男じゃん」

高峰の言いたいことは、なんとなく

分かっていた。

「アド消せって?」

「別にそうとは言ってないけど・・・」

「もう。素直じゃないなぁ」

アタシは携帯を取り出し、淳平君のアドを

呼び出した。

そして、高峰の目の前で削除ボタンを押し、

「これでいいでしょ?」

ってにっこりと笑ってみせる。


「いいんじゃないの」

高峰は不器用に笑う。
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