Wink☆
放課後、雪奈が靴箱に行くのを
確認して、アタシはある教室へ
向かう。
雪奈に、靴箱で待っているように言った
のは、もちろん一緒に帰るためではなく、
直人さんと仲直りさせるためだった。
案の定、直人さんはまだ教室にいる。
アタシは無言で教室に入り、
直人さんの制服のすそをつかんで、
廊下へ連れ出した。
「お願いがあるの。靴箱に雪奈がいる
から、行ってあげてくれない?」
そんなアタシに頼みに、
「なんで?」
と即答する彼。
「大事な話があるみたいで・・・
お願い!行ってあげて!」
アタシは手を合わせて、必死に
頼み込む。
かっこ悪くてもいい。
親友のためだ!!!
「わかった。靴箱にいけばいいんだろ」
「うん!」
アタシは教室に戻るフリをして、
こっそり直人さんの後をつけた。