Wink☆

☆一途

高峰と別れてから、あっという間に

時間は過ぎて。

それでもアタシの気持ちは

消えることがなくて。

アタシは苦しい日々を送っていた。



「小雪。ホントにこれでいいの?」

あの後から、何度もアタシに向けて

尋ねてくる雪奈。

そのたび、アタシは

「うん。いいの」

ってすまして答えた。

ホントは強がってるだけなのに。

ホントは平気なんかじゃないのに。

誰も・・・・気づいてくれない。

寂しいアタシの心。



そんな隙間の開いたアタシの心を

埋めてくれるのは、まぎれもない

淳平君だった。

「小雪ちゃん。帰ろっか」

「あ、うん。じゃーね、雪奈」

放課後は、毎日淳平君と帰る。

アタシは別に、彼を好きになった

わけじゃない。



< 70 / 103 >

この作品をシェア

pagetop