Wink☆
アタシは席を立ち、トイレへ向かう。

休憩時間が終わらないうちに、

メイク直しをするため、アタシは

少し歩くスピードを上げた。




「ね、奏多はどう思う?」

聞き覚えのある名前が、アタシの耳に

響いてきた。

「別にどうでもいいし」

「もーまたそんなこと言って!ちゃんと

考えてよ~」

前を見てハっとする。




――――高峰・・・・。



高峰もアタシに気づいたようで、少し

驚いた顔でアタシを見た。

「奏多?」

高峰の名前を呼ぶ人。

――小林・・・奈月。

やっぱり・・・付き合ってるんだ。

こっちをちらっと見た小林さんが、

軽く頭を下げてきた。

反射的に、頭を下げ返すアタシ。

高峰は・・・

アタシの目を見ず、うつむく。
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