Wink☆
「危ないから、早く帰ってきて!」

雪奈の声が耳に響く。

アタシはその声さえも、うっとおしく

思って、無言で電話を切った。



もう、なにもかも忘れたい。

もうなにも考えていたくない。


「小雪ちゃん?」

聞き覚えのある、ハッキリした声に

アタシは驚いて振り向く。

「・・・・淳平君」

「なにしてんの、こんな時間に。

危ないから、早く帰りなよ」

淳平君が、アタシに優しくそう言う。

アタシは、その手を振り払い、

駆け出した。



ほっといてよ。

誰もアタシに構わないで。

お願いだから。


もうアタシをほっといてよ!

アタシの頬に涙が伝う。



悲しいよ。

辛いよ。


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