Wink☆
「だって・・・一緒に帰ったり

とか・・・」

「あーだって幼なじみだもん。

それに、今あいつの家でバイト

してるから」

「え、バイト?」

状況がつかめず、アタシは

小林奈月の顔を眺める。


「あ、知らない?あいつの家、

宝石屋なの」

「あ・・・・」

思い当たる節があった。




『ここ、俺んちだから』

宝石屋に行ったとき、高峰が

自信満々にそう言っていたこと。



「・・・・・奏多はね、全然素直じゃないの。

嬉しくても嬉しいって言えないやつ」

小林奈月がそう言って微笑む。

その笑顔を見てハッとした。

あぁ、この人は高峰が好きなんだ。

「だから、小雪ちゃんと別れたのは、

あいつがそうしたかったからじゃ

ないと思うよ?」

彼女は、高峰のことをよく知っている。

それが、なんだかくやしくなった。


「小林さん」
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