俺と葉月の四十九日
安田とブル田を監視しなきゃいけねぇし。
何始めるかわかんねぇからな、あの二人は。


「私も大丈夫です」
「え―っ!マオちゃんも一緒しようよ」
「いい加減にしろ、マジで」

村上はグズグズ言いながら、光に引きずられる様に海の家へと行った。


ふぅ―…やっと静かになったな。



「悪いなマオちゃん、村上うるさくて」

一応謝っておこう。
嫌われたら、村上マジ凹みしそうだしな。


「エ?私は全然!楽しいですよ」

かき氷をストローで吸いながらマオちゃんは笑う。


マジでいい子。
ブル田と似てるのは顔だけだな。


安田とも正反対だ。

あいつはハッキリ物言うワガママ女だから。

それが安田っても思うけど、そう思う事自体、安田に流されてる気もするな…。

マインドコントロールでも施されてんのかな?俺。



「はぁ――!いい汗かいたな!」


村上が消えて静かになった所に、安田とブル田が戻ってきた。

ウワッ!!
ブル田すっげぇ汗!
まさに滝!サウナに入った後みてぇ!

どんだけはしゃいできたんだ?
いや、トライアスロンでもやってきたのか?


海パン身体に張り付いてんじゃん…。
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