俺と葉月の四十九日
そんな俺を見て、ブル田は深いため息をついた。

だろうな…今の俺はブル田以上に強情だろうからな。


「この……馬鹿者がっ!!」


叫ぶと同時に、ブル田はテーブルの呼び出しボタンをクイズ番組ばりに押した。

何してんの?!


テーブルに来た店員を指差し、気合いを入れて再び叫んだ。

「プリンアラモード追加!」
「かしこまりました」


はぁ?!

「まだ食うのかっ!」
「うるさい!」


ブル田はなぜか怒り、テーブルに頬づえをついた。

「貴様が強情だからだ」
「強情と食欲の関連がねぇよっ!」
「黙れ!ハゲ!」


?!…ハゲてねぇよ!!

「黙らんとドリンクバーを五人分追加して、さも人数がいたようにコップを並べて演出するぞ!」

ドリンクバー演出?!
地味な嫌がらせ!いや、脅迫?


ブル田はムスっとふくれ、唇をとがらせている。

「今日のおごりは、僕への報酬として受け取る」


意味がわからない…。


「貴様に助力してやろうと言っている」

助力?


「僕が安田サンへ念を送る。それに対し返答があれば教えてやる」

「…一緒に捜してくれんのか?」
「ハンバーグとパフェとプリンの貸しだ。これでチャラだ!」
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