俺と葉月の四十九日
安田はケラケラと笑った。

…マジでお払い呼ぶぞ?

「圭ちゃんも健全な男子だね!」
しかも親指立ててキメポーズかよ!

「うるせぇよ、お前」
「でもさ、爆乳戦隊ってのはマニアックじゃない?」

?!この女!

「ソレは俺のじゃねぇ!村上が置いていったヤツだ!」

本当の事だ。
爆乳は俺の趣味じゃねぇ。

「村上君って、おっぱい会員の人?」

会員?どこの地下クラブの会員だよ…。
確かに村上が持って来るのは乳ばっかだけど。


「まぁ、貧乳の安田には縁のねぇ話…ぶはっ!!」

顔面に枕が飛んできた。
安田が動かしたらしい。

…こいつ!

「圭ちゃん?!私は一応、Cカップ!!」
自分の胸に両手をあてて、安田はムキになって叫んだ。


知ってるよ。

痩せてるくせに胸はあるって事、俺だって知ってる。


去年、村上と光と海に行った時、友人と来ていた安田に会った。

結局一緒に遊んだが、白のビキニにショートパンツの安田は、他の女子より群を抜いて目立ってた。


ガキの頃は一緒に風呂に入ってたのに、何いつの間に女らしくなってんの?


考えたら何となく、置いてけぼりをくらった気持ちになったのを覚えている。
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