俺と葉月の四十九日
ニセ坊主・聖矢
安田と過ごす夏休みは、すでに後半に入っていた。
朝起きて、携帯で日付を確認するたびにため息がもれる。
こうした時間の流れが、日常が…今の俺には恨めしい。
ずっと続けばいい。
今日が終わらなければ。
思うのは毎日そんな事ばかり。
迫る四十九日…怖い…。
安田もきっと怖いだろう。
一日が終わり、闇夜が空を覆うたびに…安田はぼんやりとする事が多くなった。ぼんやりと、夜空に浮かぶ月を見上げている。
そんな時、俺は安田に声を掛けられなくなる。
何て声をかければいいのかわからなくなる。
月を見上げる安田は綺麗で、何となく…かぐや姫の昔話を連想した。
見とれてしまう反面、えもいわれぬ恐怖と不安が込み上げてきてしまう。
安田は逝く…俺は残る…。
変えられない。
どんなにあがいても、それだけは変えられない現実。
月を見上げる安田を見るたびに、俺は現実を思い知る。
そんな俺に安田は気付くのか、月へと向けていた視線を俺に向ける。
そして、笑うんだ…。
どうしたの?と笑う。
俺は…何でもないとしか言えない。
それしか言えない。
怖いなんて、言えねぇ…。
朝起きて、携帯で日付を確認するたびにため息がもれる。
こうした時間の流れが、日常が…今の俺には恨めしい。
ずっと続けばいい。
今日が終わらなければ。
思うのは毎日そんな事ばかり。
迫る四十九日…怖い…。
安田もきっと怖いだろう。
一日が終わり、闇夜が空を覆うたびに…安田はぼんやりとする事が多くなった。ぼんやりと、夜空に浮かぶ月を見上げている。
そんな時、俺は安田に声を掛けられなくなる。
何て声をかければいいのかわからなくなる。
月を見上げる安田は綺麗で、何となく…かぐや姫の昔話を連想した。
見とれてしまう反面、えもいわれぬ恐怖と不安が込み上げてきてしまう。
安田は逝く…俺は残る…。
変えられない。
どんなにあがいても、それだけは変えられない現実。
月を見上げる安田を見るたびに、俺は現実を思い知る。
そんな俺に安田は気付くのか、月へと向けていた視線を俺に向ける。
そして、笑うんだ…。
どうしたの?と笑う。
俺は…何でもないとしか言えない。
それしか言えない。
怖いなんて、言えねぇ…。