俺と葉月の四十九日
それは俺も疑問だ…。
だって…安田は何も悪ぃ事なんかしてねぇんだ。
ただ毎日、楽しいって笑っていただけなんだ。
世の中悪ぃ奴はたくさんいる。
なのに何で安田だったのか。
俺と安田の視線の中、聖矢さんは煎餅のかけらを口に放り込んだ。
手に付いた煎餅のカスを払いながら言う。
「それが葉月ちゃんの宿命だからだ」
宿命!また宿命かよ!
「納得できねっすよ!」
「納得なんざ求めんじゃねぇ。悟るんだよ」
「でも!こんなの平等じゃないっすよ!」
「平等だ。不平等だと考えちまうのは、心が成長してねぇからだ」
心の成長…?
「人間は平等なんだよ、平等の元に生まれんだ。例外で特別なんてねぇ。同様に、本当の不幸もねぇ」
不幸は無いって…。
「安田が死んだのは不幸じゃねぇのかよっ!」
「じゃあ聞くがよ?長生きすりゃ幸せなのか?」
「…それは」
「見ろ、答えられねぇだろうが」
「わかんねぇよ!俺はたかが17年生きてるだけだし!」
「甘ったれてんじゃねぇよ」
吐き捨てる様に言い、聖矢さんはコーヒーをすすった。
何なんだよ…。
「…なら聖矢さんは、幸せと不幸がわかるって言うんっすか?」
だって…安田は何も悪ぃ事なんかしてねぇんだ。
ただ毎日、楽しいって笑っていただけなんだ。
世の中悪ぃ奴はたくさんいる。
なのに何で安田だったのか。
俺と安田の視線の中、聖矢さんは煎餅のかけらを口に放り込んだ。
手に付いた煎餅のカスを払いながら言う。
「それが葉月ちゃんの宿命だからだ」
宿命!また宿命かよ!
「納得できねっすよ!」
「納得なんざ求めんじゃねぇ。悟るんだよ」
「でも!こんなの平等じゃないっすよ!」
「平等だ。不平等だと考えちまうのは、心が成長してねぇからだ」
心の成長…?
「人間は平等なんだよ、平等の元に生まれんだ。例外で特別なんてねぇ。同様に、本当の不幸もねぇ」
不幸は無いって…。
「安田が死んだのは不幸じゃねぇのかよっ!」
「じゃあ聞くがよ?長生きすりゃ幸せなのか?」
「…それは」
「見ろ、答えられねぇだろうが」
「わかんねぇよ!俺はたかが17年生きてるだけだし!」
「甘ったれてんじゃねぇよ」
吐き捨てる様に言い、聖矢さんはコーヒーをすすった。
何なんだよ…。
「…なら聖矢さんは、幸せと不幸がわかるって言うんっすか?」